ObsidianでWeb記事を読む
ToC
Obsidianを「知的消費」ツールとして活用!Web記事をクリップし、既存ノートとのリンク付け、単語のノート化、メモ作成を通じて、楽しみながら質の高い知識ベース「第二の脳」を構築する手順を徹底解説。(99文字)
ObsidianでWeb記事を読む
この記事は Obsidian Advent Calendar 2025 17日目 の記事です。
はじめに
はじめまして、asadaameと申します。BlueskyでたまにObsidianのことについて呟く程度のユーザーです。仕事や知的生産におけるツールとしてObsidianを利用している……わけではないです。強いていえば知的消費?だろうか。ゲームというのが一番近いでしょうね。こまごましたリソース管理ゲーム、大好きなんですよ。DwarfFortressとか。
正直場違いな気もしますが、ご笑覧ください。
なぜこの記事を書こうと思ったのか。
最初は飛び道具的に行こうとした。
その記事がこれ クソデカMOC
しかし思っているほど内容が思いつかなかった。そもそもデカさの基準とかなんなの?と考えていると、全然書き進まない。最終的に、16日の吉田さんがMoCの話をするそうなのでやめた。
これではいけないと思い、テーマを変更しようとしたが、なかなか見つからない。第二案として考えていた、ObsidianをLume(SSG)で公開するという記事も御蔵入りにせざるを得なかった。実際公式のPublishと無料のQuartzにたいして、Lumeを使うことで得られるアドバンテージというものはほぼ存在しない。
正直Lumeのドキュメントの貧弱さや自家製テンプレートエンジンをすきを見ては使わせに来るところなど、悪いところにばっかり目が行くようになってしまう。そもそも技術的なところはほぼLLMたよりなので、実装方法が書けないという問題がある。具体的な実装方法を提示できない技術記事になんの価値があるだろうか?よって見送ることとした。
こうなったらば書くことがない。書くことがないなら過去の資産を探すしかない。Obsidianで。
そうしてぶらぶらブラウジングしていると、WebClipperでダウンロードしたにもかかわらず、まだ読み返していない文章を発見した。焦っているときほど余計なことがしたくなるのが人間の性というものだ。古事記にもそう書いてある。
試験の前日ほど部屋の片付けが進む日はない
平安時代の剣豪にして片付けアドバイザー ミヤモト・マサシ
そして読んでいるうちにはたと気づいた。これをObsidianで「消化」していく様子をそのまま記事にすればいいんじゃないか、と。Obsidian界隈ではかねてより、実際の使用方法にかんする記事の不足が問題とされてきた。
対象の文章
ドイツ現代史研究の取り返しのつかない過ち――パレスチナ問題軽視の背景 京都大学人文科学研究所准教授・藤原辰史 | 長周新聞
第一段階 既存のノートへのリンク
まずは既存のノートへのリンクを貼る。この際はコアプラグインのOutgoinglinkを使う。

ちょっと読み返したときに少しリンクをつけているのでこのような感じだが、基本は「リンクされていないメンション」を見て、ちょくちょくリンクを設定していく。

(自分の環境では、リンクボタンを連続で押していると以下の画像のように、リンクする箇所がずれることがある。処理落ちだろうか?同様の方はいらっしゃいますか?)

すべてにリンクを設定することはないが、記事の長さによっては、いろんな箇所に設定することがある。
初出時にリンクして、そのあとは煩雑になるためリンクしないという方針を採用する人が多いのではないか?
第二段階 単語から新しいノートの作成
知らない単語も知ってる単語も、とりあえずリンクを張っていく。

どのような基準で新しいノートをつくるのか?自分の場合、その時の気分によるとしかいいようがない。ナチスのようなかなり重要な用語のノートがこれまで作られていなかったのは、昔の自分が、百科事典(Wikipedia含む)を見ればかなり詳細な知識をえられることを、Vaultにおく意味はないと考えていたからだろう。。最近は違う。自分のなかで、そのことばが意味するものを継続的にモニタリングするためには、ノートを作ったほうがいいと考えている。
エイリアスはその場で設定したほうがいい。とくにNATOのようなよく使う単語は。

あらかたリンクを張り終えたなら、ノートの作成に移る。からリンクをクリックして新規ページを作成したあと、TemplaterのOpen insert template modalを呼び出す。自分のVaultでは、人、その他(出来事だったり概念だったり)用にテンプレートを分けている。昔几帳面にしようとした結果生まれた区別だった。しかし2025年12月現在、設定項目はほぼ同じである。タグのデフォルト値がすこし違うだけだ。

さきほどリンクを設定したサラ・ロイ氏のノートにテンプレートを設定し、情報を少し追加した。

Obsidianは文章エディタなので(過激思想)、リンクは解説文のなかに自然に混ざり合っているというのが、個人的には望ましい状態だ。しかし新しく作ったノートに最初から丁寧な解説をかけることは稀なので、リンクの仮置場を用意しておく。それが関連ノートセクションだ。
書籍にたいする文献ノートを作る場合は公式のObsidianWebClipperを使う。文献ノートには著者や出版社、ISBNなどをプロパティに設定しているので、手動で埋めるには煩雑である。ObsidianWebClipperはAIのAPIを設定することで、ページの内容から必要な情報を取得してくれる。出版社、ECサイトごとの書誌情報のレイアウトの違いをよく吸収してくれるのでおすすめだ。


ObsidianWebClipperでは、先述したようにAIを設定できる。もちろん自動でタグを付けることも可能だ。
ノートタイトルについている【気】は、「気になる本」をあらわすマークである。2025年12月現在、読書の状態管理は、階層化タグによるもの (#📚/読んだ ) とノートのPrefixによるものが並立している。どちらのほうがわかりやすい・使いやすいのかテスト中だ。
第三段階 記事を読んで、メモをとる
読書の場合、とくに紙の本を読むときは、Obsidianの当該書籍のノートを開いて、そこに箇条書き方式で内容のメモを取ることが多い。 e.g. アセクシュアルアロマンティック入門
そのさい、自分の意見、感想は文頭に💭の絵文字をつけて、識別しやすいようにしている。そして箇条書きである程度のかたちが見えたら、ノートに切り出す。今回は箇条書きの工程を省略する。この工程では基本的に、本に書かれている内容を書き写すが、Web記事のclippingならば、記事本体が手元にあるので書き写す必要はないだろう。
Quick Switcher もしくは Another Quick Switcher経由で新規ノートを作ると似たようなノートがないかチェックできる。

という感じでノートを作った。既存のノートとのリンク付けは意識的に行う。

自分の感覚だと、クリップした記事にリンクを張っただけでは、まだその記事がVaultに溶け込んでいないように思える。もちろん、クリップしたまま放置しておくよりはマシだが。クリップを下になんらかのメモを書き、それを更にリンクさせることで、やっとVaultの一部になるのではないだろうか。
おわりに
やってみると案外楽しい。やはり、効率よくワードを収集できるのは気持ちがいい。本の場合、書き写すという手間がある。ひとつふたつならいいが、10,20となると無視できない労力の差がある。
正直、変なビジネス書で読書ノートを作るくらいなら、新聞の時評をクリップして、今回やったような手順でメモを作ったほうがよほどよい「第二の脳」が出来上がるんではないだろうか。
