ラディカル・オーラル・ヒストリー
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書誌情報
title; ラディカル・オーラル・ヒストリー
author: 保苅実
publisher: 岩波書店
publish: 2018-04
感想
読書メモ
2025-09-21
- おもうところがあり、一週間前くらいから読み直している。
- おもうところ→みんチャレで「同じ本を100回読み返す」みたいなチームに入った。
2025-10-29
- 日本におけるオーラル・ヒストリーの展開
- ポール・トンプソン『記憶から歴史へ』の翻訳
- オーラル・ヒストリーの分類
- すでにある口述記録の分析
- 💭モンタイユー 上とか?
- 自分でインタビューする方式
- 構造化面接が主
- 💭御厨貴がやってるイメージ
- フィールドワーク方式
- 構造化面接を行わない
- これが保刈実式
- すでにある口述記録の分析
- 歴史学者としてフィールドワークを行うということ
- 保苅実はコミュニティの一員となって、歴史実践をともに行うことが重要だと考えた。
- そもそも、参与と観察は同時に可能なのか?
- 参与している間は観察できず、観察している間は参与できない p.6
- 💭人類学者はフィールドワークの意義をいつも問い直しているイメージがある。ギアツとか。
- グリンジ・カントリーとは?
- オーストラリア北部のノーザンテリトリーにある、アボリジニの言語グループのひとつ。
- 保苅実はそのなかのダグラグ村に滞在した。
- ウェーブヒル牧場の返還要求で有名になった。
- オーストラリア全土での、アボリジニによる土地返還要求運動の嚆矢となる。
- ビクトリア・リバー流域の河川の民。
- オーストラリア北部のノーザンテリトリーにある、アボリジニの言語グループのひとつ。
2025-11-02
- 「歴史家とはだれか?」
- 本書の主題といえる問い
- 制度的歴史学の訓練を受けたものだけに限定されるべきではない、というのが著者の主張
- 超自然的、非現実的な語りをどう受け止めるのか? ^77eb95
- 証言?記憶?神話?メタファー?
- 著者はそういう捉え方を退ける
- 大地や精霊、そういったものも歴史のアクターになりうる。
- 💭アクターネットワーク理論やマルチスピーシーズ人類学と距離の近い議論だ。ただ参考文献を見ると、それらとは独立で、似たような主張に至ったと考えるべき。収斂進化。
- 「ケネディ大統領がカントリーを訪れ、ウェーブヒル牧場退去運動への協力を約束した」
- 証言?記憶?神話?メタファー?
2025-11-09
- 歴史の多元性、声の複数性、真理の不安定性 p.16-17
- 💭なんとなく見たことのある言説である。ポストモダンあたりで
- もし彼ら(グリンジ・カントリーのアボリジニ)が歴史家で、レインボウサーペントが大洪水を起こしたというのが彼らにとっての歴史分析であるなら、それはアカデミックな歴史学者にとってどういう意味を持つか?p.18
- 大洪水の原因がレインボウ・サーペントの仕業だと、知ってしまった我々はどう答えるべきなのか?
- レスポンシビリティ(応答=責任性)
- 調査者とインフォーマントという関係をどう乗り越えるのか?
- 💭他者の合理性
- 歴史学と歴史実践のちがい
- 歴史は探し求めるもの 歴史学
- 歴史は先に存在しており、我々がおこなうのは、それに注意を払うことである。 歴史実践
- 歴史を編集する(作り出す) 歴史学
- 歴史をメンテナンスする 歴史実践
- 歴史を書く上で、歴史学者が特権化されていないか?
- 💭SNSにおける平山優や呉座雄一の振る舞いが典型的だろう。
- 💭歴史学の訓練を受けなくても歴史は語れる、というとなんか過激な主張にも見えるね
