7つの安いモノから見る世界の歴史
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書誌情報
title: 7つの安いモノから見る世界の歴史
author: ラジ・パテル, ジェイソン・W・ムーア, 福井昌子
publisher: 作品社
publish: 2025/2/7
自然、貨幣、労働、食料、ケア、エネルギー、生命―― これらを不当に「安く」してきたのが、人類と資本主義の発展の歴史だった! 私たちに不可欠な7つの「モノ」はいかにして、「安く=チープ化」されてきたか、また、それらはいかなる連関性を持っているかを具体的に語りながら、資本主義が作り上げてきた世界の歴史を読み解き、現代にすでに始まった地球規模の危機に取り組む方途を示す。
読書メモ
自然、貨幣、労働、食料、ケア、エネルギー、生命―― これらを不当に「安く」してきたのが、人類と資本主義の発展の歴史生命形成::元々資本主義に先行するものが、資本主義性転換の社会関係の中で最低限され、そして社会に影響を与える双方向的な交流。
人間が住むこの世界を理解して、今後どう変わっていくかを示す。人間と生命の網との複雑な関係について考える方法を紹介する
ニワトリの例 安価な自然、労働、ケア、エネルギー、貨幣そして生命の典型例
人間生物物質の相互作用
資本主義以前の人間と自然の関係::自然が優位だった.
資本主義の萌芽と自然の収奪 マデイラ島の環境破壊と再生
資本新世とは何か? #asklist
フロンティアはなぜ重要なのか?::フロンティアは危機が利益を得るための新たな戦略を促す場所なのである。手根と人間を含めた自然が出会う場所である。資本主義はフロンティアを通してのみ存在する.
資本主義は自然を破滅することではなく、低コストで自然を収奪することによって繁栄する。
オイケイオス::支配しようとする。人間の試みを一貫して排除する。自然によって常に形成される。全ての人間の活動がその中で循環するような生命形成の創造的で多層的な拍動に名付ける概念だ p37
あらゆる商品は自然というアクターとの合作だ
資本主義にとって重要なのは賃金や労働者に提供する食事の費用、エネルギーや原材料の仕入れ費用といった。計上する費用をできるだけ抑えることだ。資本主義が価値を認めるのは勘定できるものだけで勘定できるものは金銭だけである。
経済学でいう外部性とはどう違うの?::外部性は指摘あるいは社会的な費用。あるいは便益を指し、生産コストには含まれない。本書は現代世界がと人間とその他の生命を計算対象に含めた結果起きてしまった危機を修復するための組織的な試みの結果。
安価であるとはどういうことか。それは人間や動物、植物、地質などのありとあらゆる営みをできる限り少ないというかで結集する戦略であり、実践であり暴力である。生命形成から生産と消費の循環へと変えてしまう過程。買い叩くこと。
世界-生態論自然と人間の関わりの中において、人類及びその他の自然の生命と労働を記憶し、見直す方法を提示するもの。
感想
どうしたものか。