NO SIGNAL(ノーシグナル)
author: ブリス・ポルトラーノ
publisher: 日経ナショナルジオグラフィック社
publish: 2022-06-24
cover: http://books.google.com/books/content?id=6hQuzwEACAAJ&printsec=frontcover&img=1&zoom=1&source=gbs_api
created: 2023-01-01
読書メモ
社会的慣習からの自由。 自然とのシンプルな関係
一人でいることの価値、自己を深めること
隠遁者の生活にカメラをむける。
地環境に適応する「しなやかさ」環境にたえる「しぶとさ」
テクノロジーの思慮深い活用。
P11 生活の質を一人一人の決断の中に置き直すというパラダイムシフト、 登場人物
ティニヤ フィンランド・ラップランドの犬ぞり
アリ イラン・キアルギルス山脈の騎手。 (テヘラン郊外)
バーニー イングランド北部 カンブリア州
ザヤ モンゴルのトナカイ飼い。
ジョージ トスカーナの森
シルヴィア ギリシャの島
スカイ パタゴニアのガウチョ
ベン アメリカで自給自足
ジェリー アメリカで牡蠣の養殖(だったはず)
エレナ ノルウェーの灯台守
わりと地元に帰ってるパターン、多いぞ? あと家庭もってるパターンも多いぞ。
正月町の地縁、血縁がうんざりする時期に、このポツン
と一軒家の海外版は清涼感がある。
けっこう地元をもり上げようともしている。
感想
写真家が、人里離れた場所で自然と触れ合うライフスタイルを意識的に選択した10人に密着するフォトエッセイ。
家の中に閉じこもり、家庭の血縁、地元の地縁にがんじがらめになっている正月に読むと格別の味わいがある。そこには自由がある。随所にあるウォールデンの引用が、この本の主題を語っている。自然と触れ合うこと、自分自身と向き合うこと。そして自分の力で生活をコントロールすること。
フィンランド北部に住むティニヤと、ノルウェーの無人島で、灯台守をしているエレナが印象に残った。自分のようなこたつから逃げられない弱き者とは違いすぎるからだろうか?
無人島生活。怖いけど憧れる。あとフィンランド。なんというか、北欧の雪深い森に一人(二人だが)住むというのには憧れる。
いかにもな単身で住んでる世捨て人的な人は意外にいない。まぁそういう人はインタビュー嫌いそうだしねえ。密着なってもってのほかじゃないか
プライバシーがあるのかないのかはわからない。結構家族で住んでる人も取り上げられている。というか、取り上げられている人のうち単身者は2人位だったと思う。まぁ結構地元との関わりもあったりするのだが
写真だけ見てるとこう、自然の中に暮らす隠者といった風情で、かっこいい。まぁ写真集ですからね。取ってるのも写真家です。
でもソローって割と街の近くに住んでたんじゃなかったっけ?